袖振り合うも多生の縁

(そでふりあうもたしょうのえん)
わずかなきっかけでも人と接する機会があれば、それは前世からの運命である。どんな出会いも大切にしなさいということ。
道で他の人と着物の袖がちょっと触れ合うのも、前世からの因縁だということから。「多生」は「他生」と書かれる場合もある。
病院で「佐藤さん」と呼ばれたので私の番が来たと思ったら、もう一人別の佐藤さんがいてお互い顔を見合わせて笑ってしまった。話をしたところ住んでいるところも近いということが分かったので「帰りは私の車で家まで送りますよ。袖振り合うも多生の縁と言いますからね」と申し出た。